第50卦 · ䷱
鼎は、ものを養い整える器の卦であり、大吉で通達する。
卦義の要点
鼎は、ものを養い整える器の卦であり、大吉で通達する。
大象の要点
木の上に火がある姿は鼎の象である。君子は自分の位置を正し、使命をしっかり定める。
爻辞の要点
器をひっくり返して古い汚れを出すことは、かえって新しく整える助けとなる。 鼎に実が満ちていれば、ねたむ者がいても害は及ばない。 取っ手が壊れて用いにくい時は、よいものがあっても生かされない。だが時が変われば悔いは薄れ、最後は吉となる。 鼎の足が折れれば、大切なものをこぼして信用も失い、凶である。 黄色い耳と金の鉉を備えた鼎は、中正にかなった安定した器である。...
鼎は元吉。亨。
鼎は、ものを養い整える器の卦であり、大吉で通達する。
鼎は象なり。木もって火に巽い、亨飪するなり。聖人亨りてもって上帝を享し、大亨りてもって聖賢を養う。巽いて耳目聡明、柔進みて上行し、中を得て剛に応ず。ここをもって元亨なり。
鼎は、食を調え、上を祭り、人を養う象徴である。柔らかさと明晰さが上へ進み、中心を得てこそ、大きな働きを持つ器になる。
木の上に火あるは鼎なり。君子以て位を正し命を凝らす。
木の上に火がある姿は鼎の象である。君子は自分の位置を正し、使命をしっかり定める。
鼎、趾を顛す。否を出だすに利あり。妾を得てその子をもってす。咎なし。
器をひっくり返して古い汚れを出すことは、かえって新しく整える助けとなる。
小象
鼎、趾を顛すは、いまだ悖らざるなり。否を出だすに利あるは、もって貴きに従うなり。
古いものを出すのは、新たな秩序に従うためである。
鼎に実あり。我が仇に疾あり。我に即く能わず。吉。
鼎に実が満ちていれば、ねたむ者がいても害は及ばない。
小象
鼎に実あるは、往くところを慎むなり。我が仇に疾ありといえども、終に尤なし。
満ちた器は、進み方を慎めば最後に咎を残さない。
鼎の耳革まり、その行き塞がる。雉膏食らわれず。方に雨ふりて悔い虧く。終には吉。
取っ手が壊れて用いにくい時は、よいものがあっても生かされない。だが時が変われば悔いは薄れ、最後は吉となる。
小象
鼎の耳革まるは、その義を失うなり。
取っ手を失うのは、役割を果たせなくなることを示す。
鼎の足折る。公の餗を覆す。その形渥る。凶。
鼎の足が折れれば、大切なものをこぼして信用も失い、凶である。
小象
公の餗を覆すは、信いかんせん。
大切な膳をこぼせば、信を失う。
鼎は黄耳金鉉。貞に利あり。
黄色い耳と金の鉉を備えた鼎は、中正にかなった安定した器である。
小象
鼎の黄耳は、中をもって実となすなり。
黄耳は、中を核心とすることを示す。
鼎は玉鉉。大吉にして利あらざるなし。
玉の鉉を備えた鼎は、最も美しく整い、大吉である。
小象
玉鉉は、剛柔節あるなり。
玉鉉は、剛と柔の調和が完成していることを示す。
第50卦 鼎は何を表しますか?
鼎は、ものを養い整える器の卦であり、大吉で通達する。
このページでは何から読むのがよいですか?
まず卦辞と大象で全体像をつかみ、その後に爻辞を順に読むのがおすすめです。器をひっくり返して古い汚れを出すことは、かえって新しく整える助けとなる。 鼎に実が満ちていれば、ねたむ者がいても害は及ばない。 取っ手が壊れて用いにくい時は、よいものがあっても生かされない。だが時が変われば悔いは薄れ、最後は吉となる。 鼎の足が折れれば、大切なものをこぼして信用も失い、凶である。 黄色い耳と金の鉉を備えた鼎は、中正にかなった安定した器である。...
現代の悩みにどう応用できますか?
鼎は、食を調え、上を祭り、人を養う象徴である。柔らかさと明晰さが上へ進み、中心を得てこそ、大きな働きを持つ器になる。
原典:『周易』本文、彖伝、象伝、文言を基礎に構成。
注釈方針:公開訳注と学習資料を参照し、AI は補助的な学習支援としてのみ利用。
